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オーバーヒート2012年7月28日

ランドローバーここ数日で2台目のオーバーヒート車両が入庫した。これはディスカバリー・シリーズ1のラジエターファン。ファンはクランクプーリーからベルトで駆動されている。しかし、冷間時に空回りさせるようにファンの中心部分にはカップリングよ呼ばれる機構が設けられている。カップリングはシリコングリスが封入され、その粘性によって駆動力が伝達されるのだが、温度が上がると粘性が高くなる。つまり、暑い時にはベルトを介した駆動力はほぼダイレクトにファンに伝わる。
今回の場合、そのグリスが漏れているのが確認できた。そして熱いときでもカップリングは軽く回る。つまり空回りしやすい状態。これでは特にアイドリング時にラジエターグリルを通過する空気が少なくなる。これが今回のオーバーヒートの原因だと考えられる。カップリングは要交換。

landroverオーバーヒートの原因の可能性は他にもいろいろある。ラジエターの詰まりによる機能低下。ウォーターポンプやサーモスタットの不良。ラジエターキャップの開弁圧の低下。クーラント漏れ、などなど。原因は複合的な要素が絡み合っている可能性もあり、念のために他の部分も点検。写真は、ラジエターの表面温度を測定しているところ。これは詰まりの目安になる。詰まっている部分があればそこは熱くなったクーラントが通うことがない証拠であり、表面の温度は低くなる。点検の結果、温度にムラはなかった。

ラジエター2012年7月20日

2002年に3rdレンジローバーがデビューしてまだそれほど経たない頃、レイブリックにオートマチックの変速がおかしい?という3rdレンジローバーが入庫した。ただ、それは「この前、高速道路を走ったときに」というもので、現在は正常に作動していた。電子制御部分も含め、オートマチックトランスミッションの診断に取り掛かったのだが、症状を再現させられないこともあって一向に糸口がつかめない。
ディーラーサービスの方にも相談にのっていただき、ラジエターではないかという情報をいただいた。水温計には現れないほどの微妙なオーバーヒート状態により、オートマチックトランスミッションのオイルクーラーの機能が低下し、油温が上がることでフェイルセーフモードに切り替わるのだと。それで3速ホールドの状態に陥ったのではないかとの推測。
アドバイスの内容はズバリ当たり、レンジローバーは直った。

ラジエターの詰まり具合の簡易点検は、暖機後にエンジンを止めラジエターの表面温度を測ることで行なえる。測るといってもラジエターの表面を手で触るだけである。例えば、上のほうを触ると熱い。それは熱くなったクーラントが循環しているから。しかし、下のほうを触るとそれほど熱くない。これはコアの内部が詰まってしまってクーラントが通っていない証拠。下から1/3ぐらいがこの状況ならラジエターの冷却効率はおよそ6~7割ということ。
これが微妙なオーバーヒートの原因のひとつと考えられる。更に、この状況が続けばラジエターホースへの負担も大きくなると思う。稀なケースだが、圧力に耐えられなくてホースの差込口から抜けてしまうこともある。

レンジローバーラジエターは取り外して清掃したり、それでも詰まりが解消しない場合は交換する。今日も、オートクラフトでは一台の3rdレンジローバーのラジエターを交換した。この車両も高速道路を長時間走行するとオートマチックトランスミッションがセーフモードに切り替わる症状が出ていた。そしてラジエターの下から1/2近くが詰まっていた。

3rdレンジローバーの弱点は?と聞かれれば、私は真っ先に「ラジエターを始めとする水周り」と答える。今日は肌寒いぐらい涼しいが、今年の夏も暑くなりそうだ。特にBMWエンジンの3rdレンジローバーのオーナーさまには、夏本番前のこの機会にラジエター周辺の点検をお勧めします。