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2010.04.25

1996英国渡航記 -ソリハル編-

英国滞在の何日目のことか忘れたが、その日はソリハルのランドローバー本社へ直行した。そこに何があるのかは知らない。一般客が見せてもらえる部分があるのかどうかも調べていない。とにかく、英国に来たからには、ソリハルに行かずにランドローバーを語るべからず!だ。

 

 

 

 

レンタカーの1,000ccのフィアット・プントはことのほか絶好調!アクセルを床まで踏んだところで、ちょうどいい具合の巡航速度を保つ。途中、トコトコ走るディフェンダーを何台も抜き去り、逆に、ディスカバリーV8なんかは車体を左右に揺らしながら猛スピードで追い越してゆく。
おそらく、どこかのドライブインで昼食をとったのだろうが、とにかく、英国の食事はこれといった名物がないだけに記憶がない。

 

地図を見ながら、とくに迷うこともなく数時間後にはソリハルの街に到着。市街地に入り、この街のどこかに目指すべきランドローバーの故郷があるのかと思うと、例えようもない高揚感が押し寄せてきた。やがて、目の前に本社が現れた。近くの駐車場にプントを停め、本社の通用門へ向かった。二人の守衛が居たが、誰かと話をしていてコチラには気がつかない様子。「中に入っていいものか?何かを見学できる場所でもあるのか?」、そんなことを聞こうと思って近づいたが、一向に無視。入場に関しては、とくに厳重なセイキュリティー体制を敷いていないということの表れなのだと都合よく解釈し、Hello!と勝手に挨拶をして守衛室の前を通過。いざ、本社内へ。

 

ところが、適当に建物に入ってみたが、なにも面白そうなものは見つからない。煉瓦作りの(おそらく)本社社屋の扉を開けて中に入ると、そこはさすがに厳格な場所の雰囲気があり、受付には二人の女性が座っていた。見て面白い場所でもあるのかと聞きたかったのだが、うまく伝わらない。女性は、言葉が通じないことを面倒がっているようで、とくに言葉のキャッチボールが出来ていないことに困った様子もなく、早くこの厄介な奴から開放されたいという素振りだった。ここに長居しても良いことはなさそうだ。

 

まあ、ソリハルに来たということだけで良しとしよう!来た順路を逆に歩き、守衛室まできた。すると、さっきの二人の守衛が近づいてきた。早口で何を言っているのか分からないが、もしかしたら「どこの誰?何の用?中で何をしてきた?」と聞いてきたのかもしれない。手にカメラを持ったままだったので、「内部の写真を撮ったのか?」と言ったのかもしれない。しかし、確かなことは分からない。言葉が通じないのはある意味では都合が良い。実際に、怪しいことをしてきたわけでもないし、写真も撮っていなかったので尻込みする必要もない。私は、とっさに、雑誌を出した。そして、Heritage Motor Centreを探しているのだが、ここは違うのか?と切り替えした。すると、「ああ、なるほど」という表情をし、看板も読めない東洋人が、場所を間違えて迷い込んだのだと思ったのだろう。急に表情が柔らかくなった。よかった~、不法進入で警察に突き出されるのかと心配したが、うまい具合に話が展開してくれた。「クルマで来たのか?」と、両手でハンドルを握る格好をしてくれた。けっこう遠いから、クルマでないと無理だと。クルマだから心配ないというと、親切に地図を書いてくれた。

気をつけて!サンキュー!Goodbye!

 

時間にして、およそ数十分のあっという間のソリハル滞在だった。

 

英国滞在中の音楽はThe Beatlesで決まり!今夜は「Hello Goodbye」。

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